『アーセナルvsコモ〜プレシーズン編〜』

11ヌワネリ上手いな
42マルティ→ダウマン→スケリーこの流れは各人の良さ出たな47ウーデのパス弾道ホント調子良さげ
53これがブルーノよね
58サーモンのボディフェイントもええな。こういうのも出来るんか
89こっからもギマラン出せるの強みよな
わりと楽しみにしていたプレシーズン、コモ戦。
セリエAで劇的な躍進を遂げ、今季ついにクラブ史上初となるCLへの切符を手にしたコモ。なにより、セスクが指揮を執っていての仕上がりに興味があったんですよね。
今季(2026-27)注目のコモ(Como 1907)とは?
- レジェンドのセスク・ファブレガス監督のもと、劇的な進化を遂げているイタリアのクラブ。
- インドネシアのジャルム・グループによる潤沢な資金力を背景に前シーズン(2025-26)のセリエAで大躍進を遂げ、見事にクラブ史上初となる今季(2026-27)のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権(4位)を獲得した。
単なる一過性の昇格組にとどまらず、新フォーマット(36チーム制スイスモデル)となった欧州最高峰の舞台へと名乗りを上げた、今最も目が離せない新興勢力である。
そんな一戦。調整段階のテストマッチとはいえ、いずれ欧州の夜に本気で激突するかもしれない「前哨戦」としての期待感が、漂っていたわけです。
まずはスタメン。

ポゼッション率や敵陣でのプレイ時間においてはアーセナルが相手を終始圧倒おりました。一方、高く設定されたxG(ゴール期待値)に対して実際のスコアは1-1。数字の上でも押し込みながらもフィニッシュが微妙に噛み合わないという課題も明確に示された結果に。
とはいえプレシーズンですからね。

そんな中、目を引いた選手のことでも。
11分に見せたヌワネリの見事なボールタッチと身のこなし。狭い局面的空間でもアイデアを失わず、プレイの随所に非凡な上手さを覗かせていたのが印象的。
より長い時間でスタメン勢と融合する姿を、もう少し見たかったですが、プレシーズンは出場も長く、リーグでも使われる機会は増えるのではないでしょうか。サカもライスも序盤は間に合わないでしょうからね。
そして42分の先制ゴールの場面。マルティネッリの突破からダウマンを経由し、最後はスケリーが仕留める。各人の強みが寸分の狂いもなく噛み合ったあの流れるような展開には、思わず唸らされたところ。
あの流れは各人の良さが最も端的に出ていた良シーンでしたね。
サーモン(Marli Salmon)の存在感もポイント。
両利きであり、最終ラインのポジションをある程度マルチにこなせるユーティリティ性は大きな強みですよね。
58分に見せた鮮やかなボディフェイントに加え、要所で見せた高いデュエル勝利数。局面を突破する技術とタフさを兼ね備えており、まだ若いだけに今後の伸びしろは計り知れないなと。
そして何より、主将ウーデの仕上がり具合。
キーパスの数や47分に見せた長短レンジのパスの鋭い弾道を見ても、彼のタクトがいかに冴え渡っているかは一目瞭然。彼がピッチ中央でリズムを作ることで、攻撃のベクトルが一瞬で定まる。
結果的に、後半途中にスタメン勢がピッチに解き放たれてからはギアが一段上がりましたしね。
そこに新たに加わったのがお待ちかねのブルーノ・ギマランイス。
移籍金の概要:
- 移籍金: 7,500万ポンド(固定額・アドオン含む構造)
- 契約期間: 4年契約(1年の延長オプション付き)
- 経緯: ニューカッスルで主将を務めた後、今夏の移籍市場でアーセナルへ加入。
主なプレースタイルの特徴:
- 強力なボール奪取と回収力: 激しい対人守備とセカンドボールの回収で相手のカウンターを未然に防ぐ。
- 推進力と縦パス(プログレッション): ボールを奪った直後に鋭い縦パスを挿入したり、自ら持ち運ぶドライブ(ドリブル)で攻撃の起点となる。
- ファウル獲得能力: プレスを受けながらボールを保持してファウルを誘発し、チームのセットプレーの機会を増加させる。
アーセナルにおける戦術的意義:
- 中盤の守備強度が向上することで、デクラン・ライスをより前目のポジション(8番)で起用するオプションが可能になる。
- 敵陣に深く押し込んだ際のリスク管理と、引いた相手を崩す縦パスの双方で効果を発揮する。
ニューカッスル時代、彼は単なるアンカーにとどまらず、抜群のインテンシティでセカンドボールを刈り取っていたのは印象深く、一瞬で前線へ刺す「違いを作れる司令塔」として君臨していたニューカッスルのキング。
53分に見せたボール奪取からの展開力や、短い時間でも一瞬で回収率を引き上げる強度は、まさにブルーノそのものでしたし、オフサイドでしたが終盤のロングレンジのパスなども十八番。ライスやスビ、ウーデなどとの連携も愉しみです。
初出場を果たすCLの舞台で不気味な存在感を放つであろうコモに対し、自分たちが積み上げてきた完成度を見せつける格好となりました。
では。
探幽:中盤の構成が愉しみでならない
かつてピッチの中央で静かにゲームを支配していた男が、ベンチから描くフットボールの解像度。彼がこの北ロンドンの地に植え付けようとしている思想の深層に触れるとき、ピッチ上で交わされるパスの1本1本がまた違った手触りを持ち始める。
まだ誰も全貌を知らない新しい季節の足音が、ページをめくるたびに静かに近づいてくる。これから始まる長い戦いの展望を眺めながら、今夜のプレシーズンが見せた小さな兆しについて思いを馳せるのも悪くない。
イングランドというフットボールの母国が辿ってきた変遷の歴史には、数々の戦術的パラダイムシフトが刻まれている。かつてピッチを彩ったレジェンドたちが指揮官として相いまみえる現代の文脈もまた、この壮大な歴史の地続きにあるのだと感じさせられる。


