『「Not Like Us」Kendrick Lamar』

このビートメイク動画を見たら無性に聴き返したくなりまんまとハマるという。
なぜこんなにもキャッチーでソリッドなのか。
フレーズのシンプルさとビートの反復による中毒性、ケンドリックの鋭いフローと対比する形でのキャッチーさが際立つ。
DJ Mustardがプロデュースに関わっており、ウエストコースト経由の跳ね感が特徴的。
クラブやライブなどでの相性が良さげで、ドレイクを攻撃するような印象的パンチライン「Certified Lover Boy? Certified Pedophile」。
ドレイクのアルバム『Certified Lover Boy』のタイトルをもじって「認定ラヴァーボーイ?いや、認定ペド野郎」と揶揄してみたり。他にも辛辣なディスを述べているにも関わらず、ここまでキャッチーになる、というか中毒性のある楽曲になるというのがケンドリックならではのスキル。
現状だとフィジカル版としては出てないようで、ストリーミングのみでしか聴けない。
次作のボーナストラックとかに載ってくるかどうかですが、ケンドリックのことだから載らないのでしょうね。
シングル盤として出るかどうかといったレベル。
チャート1位を取っている曲にしてこの感じ。その辺含め、ケンドリックらしさが前面に出た痺れる1曲。
小ネタ・裏話
カナダ・トロントを意識したディス
ドレイクの出身地を揶揄するラインや、ドレイクのパブリックイメージを徹底的に攻撃する内容が含まれる。
「Mustard on the beat, ho!」の復活
冒頭におなじみのタグが入り、90年代後半~2010年代の西海岸ヒットを思い出させるノリに。
「パーティーチューン化するディストラック」
通常のディストラックはシリアスになりがちだが、この曲は逆にクラブやフェスで爆音で流れて盛り上がる。結果的にケンドリック側の勝利ムードを決定づけた。
音楽的アイロニー
攻撃的なリリックと「楽しいダンスチューン」のギャップが、よりドレイクを笑いものにする効果を持った。
SNSでの拡散力
TikTokやInstagramで「Not Like Us」をBGMにしたダンスやミームが爆発的に流行。
そのため、リリース直後から「ビーフの域を超えて、カルチャー全体を巻き込んだアンセム」になった。
では。






