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新たなる世界の幕開け『ジュラシック・ワールド』|綺麗事は抜きに描かれた“サバイブの哲学”

ジュラシック・ワールドポスター画像


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スティーブン・スピルバーグ監督によるメガヒット作「ジュラシック・パーク」のシリーズ4作目。前作「ジュラシック・パークIII」以来14年ぶりの新作で、スピルバーグは製作総指揮を担当。新鋭コリン・トレボロウ監督がメガホンをとった。

事故の起こった「ジュラシック・パーク」にかわり、新たにオープンした「ジュラシック・ワールド」では、ジャイロスフィアという球体の乗り物でめぐる恐竜見学や、モササウルスの水中ショーなどで人気を博していた。さらなる人気を獲得したい責任者のクレアは、飼育係オーウェンの警告も聞かず、遺伝子操作により、凶暴で高い知性をもった新種の恐竜インドミナス・レックスを作り出すが……。

オーウェン役に「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のクリス・プラット、クレア役に「ターミネーター4」「スパイダーマン3」のブライス・ダラス・ハワード

この新シリーズからはやはりというか月日の経過により、単純な技術的進歩を感じました。

ジュラシックシリーズってオープニングの掴みの部分がわりと重要だと思っていて、その意味でもこの作品はそそられるところが十二分にある。

序盤の流れ、訳ありっぽい子供登場からのパークの雰囲気、そしてあのパークの扉が開かれた時の抜けの良さ。

テーマパークの完成度に目を見張り、疑似体験的な高揚感に満ちている。

キャラ立ちというところも十分で、しょうもないことを言っている男がいたり、仕事人間な女性、少々天然っぽい秘書、子供が兄弟ということもグッド、主人公オーウェンの無骨で粗野な感じというのも人選バランスとして良し。

展開というのも結構テンポ良く進みますし、人間ドラマやエゴ、恐竜たちの生態やアクションといったおなじみのものも丁度良くブレンドされている。

何より激アツなのがギミックの部分でしょう。

まずパークですよ。

本当に作り込みが凄いなと思わされるところで、全体像、各施設におけるディティール、導線の部分であったり、細部のディティールに関してもそう。さも存在するかのような作り込みは本当に素晴らしい。

1に通じる部分もありで、その踏襲具合は絶妙。大きく異なるのは全体像をより具体的に表現しているところ。

だって、あんなパーク、ひと目見たら行きたいと思わされますから。

アトラクションの内容にしてもそう、モササウルスの出てくる巨大プールも設備が凄い。というかあのパファーマンスがまず驚愕ですし、その後座席が下降してというのもよく考えられているなと。ジュラシック・ワールドのモササウルスについてどう思う?将来の映画ではどう表現する? : r/JurassicPark

ジャイロスフィアという乗り物も画期的。ジュラシックワールド ジャイロスフィア ハムスターボール

近未来的であり、理に適ったような作り。あの中での端末で流れるシュールな説明動画もジュラシック・パークならではという感じがしますし、強度が足りてないところなども、浅はかな人間性を垣間見る。

ホログラムで恐竜を出現させたり、恐竜模型を展示していたりというところは既従来のジュラシック・パークを想起させ、新旧混在の良さが存分に引き出される。

新恐竜たちも良いキャラしてましたね。

モササウルスは半端じゃないデカさと迫力でしたし、インドミナス・レックスの凶悪さと隔離されていたが故の社会性の無さ。

ティラノサウルスヴェロキラプトル、カエル、イカなどのDNAを混ぜたハイブリッド種で、そうした配合きっかけで擬態や赤外線を逃れるというDNA操作の禁忌なる領域へ。

人間が生物を創造するというアンチテーゼは初期からの課題ですからね。

その意味で、この辺も良く組み込まれていたなと。

人間ドラマならぬ恐竜ドラマのような展開というのも意外に泣かされるところで、あそこまでの積み上げがあり、それでも恐竜をコントロールすることは出来ないということも示唆されるような流れ。

それでも、通じるところもあるという絶妙な線引き、そこにやはり登場Tレックス登場というのも痺れさせられる。

アンタッチャブルな存在はコントロール不可避という絶望と希望の入り混じったような終盤での攻防はアクション的にも画的にも激アツ。

結局この映画、一言でいうと”綺麗事は抜きにしようや”ということだと思うんですよね。

人間がどんな美辞麗句を並べたとて、最終的にはそんな建前は何の意味も持たない。

信じられるかという本能的感覚であったり、守りたいと思う心理的関係性、その最たる象徴として、序盤でオーウェンがクレアに「あなたシャツが〜、恐竜に嫌われるわよ」的なことを言われるわけですが、結局状況に対して不適切、小綺麗さは表層的な部分でしか無いということを思い知らされ、自らも泥に塗れそんなことをきにしていられない世界へダイブしていく。

要するに綺麗事では人生をサバイブ出来ないんですよ。

檻に入れられ管理されていたインドミナス・レックスはそのせいで社会適合性が無く、温室育ちの兄弟も変な意味で恐れを知らない、新人の飼育員もそうだし、研究者もそう、パークに来ているお客さんすらもそう。

なぜ人間が食物連鎖の頂点に立っているという錯覚を起こし、その実、世界の掟を忘れてしまったかのような生温さを突きつけてくる。

そのカタルシスとして、ラストの恐竜バトルも好例。

強者が弱者、弱ったものを淘汰するというのがこの世の掟なんですよ。そこに綺麗事を並べたとて「だからどうしたの」と。

そこにラプトルが交戦するというのもその掟と絆を垣間見るからこそ。

負けそうだろうが、自分より強大だろうが、引くわけにはいかない、敗北は死につながるという本能的な諭しを得るから涙腺を刺激する。

時にはそうした建前が必要なこともあるでしょう、でも、あくまでも本質を見定めたうえで行動したいものです。

では。

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