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『オン・ジ・エアー』(On the Air)—予測不能な笑いとリンチ的美学の融合

『オン・ジ・エアー』(On the Air

On the Air (TV Series 1992) - IMDb


www.youtube.com

『オン・ジ・エアー』(On the Air)は、マーク・フロストとデヴィッド・リンチによって企画されABCで放送されたアメリカ合衆国シットコム

7エピソード撮影されたが、アメリカでは3エピソードのみ放送された[1]。生放送バラエティ番組『レスター・ガイ・ショー』を放送しようとする1950年代の架空のテレビネットワークZBC(Zoblotnick Broadcasting Company)の製作スタッフの滑稽さとその惨憺たる結果を描く。

デヴィッド・リンチが制作に関わった1992年のテレビシリーズで、架空のテレビ局ZBCを舞台にしたシットコム

この作品は、リンチが持つユニークなセンスやスタイルが色濃く反映されており、彼らしい不条理とサイケデリックな要素で満ちている。

こんなシットコムでも当時から夢現(ゆめうつつ)の構造は顕著に見られ、ユーモアとシニカルさ、予測不能で収束が纏まった物語の構成というのは30分ほどの番組にも関わらず素晴らしい手腕だなと思わされる。

作品自体は1話完結のよくあるスタイルにも拘らず、シュールな笑いと奇妙さにおいてはやはりリンチ味を感じずにはいられない。

とはいえリンチが直接的にかかわっているのは1話のみで、個人的にこれだけが突出して面白いと感じているのはリンチ信者故なのか。

年代的には『ブルー・ベルベット』と『ワイルド・アットハート』の間に撮られた作品ということですが、確実にその後の作品への影響、前の作品からの余韻が残っているような絶妙なバランスを保っている。

視覚的要素の面白さが特に顕著で、無音映画となっていても内容が理解できるような雰囲気すら感じる視覚的コメディ感。

テンポ良いリズム感と、画で語る笑いに対する美学。

コント的面白さを内包しつつ、独自のビジュアルを提示し、テンポ良く笑いへと昇華させるリンチの手腕よ。

そんなリンチの”笑い”に特化したオリジナリティを愉しむ。その意味でも一度見てみることをオススメししたいところです。

ちなみに、番組内のネオンサインやロゴ等のビジュアルセンスなどはわりと好きなところでして、この辺の影響にしても、その後の映画等にも出ていると思いますので、この辺も見どころですかね。

On the Air (TV series) - Wikipedia

David Lynch: The Air Is on Fireデヴィッド・リンチ|本

ちなみにDVD化されていないようで入手が難しいようなのですがYOUTUBEなどでも探せば観れるかもしれません。

今の所、ここでは観れたので、良ければ是非。

vimeo.com

では。