最近聴いているアルバム、楽曲なども振り返れるよう、ぼちぼちと書いていこうかなと思いまして。
そんな一発目、年明けから異様に聴いているのが
Charli XCX『BRAT』
発売こそ昨年のものですが、なぜか今最も聴いているアルバム。
発売当初も聴いていたのですが、今の方が自分の方が気分に合っている。
ありますよね。そういうの。
まあ音楽も気分とタイミングこそが正義と思っているわけでして、だからこそ、今気分ならばそれで良い。
そして本題、まずこのアルバムですがファーストインプレッションからしてジャケットが目を惹く。
ライムグリーンのようなカラーはPantone 3570-C、フォントもArialというありふれたものを使用しているということで、雑で複製可能な様相がある。
これは1990年代のUKレイブカルチャーからの影響も受けているようですね。
そのインパクトがまずもって存在感あり、聴いてみるとその楽曲もクラブカルチャーからの流れをふんだんに織り込んだような百花繚乱の夢物語。
”360”で始まるオープニングからしてビートのテンポが心地良く、跳ねるPOPさに心地良さが募る。”Club classics”のモコモコさとビートの硬さもやたらと合うんですよね。
そして4曲目からの流れで5曲目”Talk talk”のコスミックなシンセと突き抜ける快感が堪らない。さらに”Von dutch”でうねるシンセと三発のドラムの心地良いタイミング、リフレインするボーカルも融合する。
”Everything is romantic”でのクラシカルな入りからのしっかりしたテクノビート。徐々に積み上げられた感情が突き抜ける感じがあり、終盤の軋みやノイズからはクラブの残り香のようなものすら漂ってくる。
”Rewind”で雑多なサウンドとクラップのような小気味よさを味わい。”So i”でスローなメロディにボーカルでリズムを取る感覚に身を委ねる。
”Apple”では4つ打ちの音感と満たされていく充足感、つまり至福。”Mean girl”は先行するメロディともたったビート。後半の鍵盤入りからの流れも抜群。
ラストの”365”でより攻撃的に、アグレッシブにアシッドトラックの様相で締めくくるという圧巻の幕引きに至る。
フレンチエレクトロ、アシッド、ハイパーポップ、UKレイブカルチャーから現在へと至る彼女のクラブサウンドの総括があり、それをアンダーグラウンド、メジャーを繋ぐという荒業が成されている。
万人受けするかどうかはさておき、評価を見れば一定の支持を得ているのは事実として存在する。
箱で聴く音の気持ち良さ、ノルことで知れる中毒性と多幸感。
あくまでも音楽の楽しさを凝縮したような至高のアルバム。
兎にも角にも自分が影響を受けた一つであるクラブミュージックの空気感を多分に纏った雰囲気が堪らない。
当時音楽を知らずともフロアの楽しさ、音楽にただ身を委ねる心地良さを想起させるのに十分過ぎるアルバム。
そうなんですよ。
理屈抜きにただ最高と思える音楽こそが正義。
だって音楽ですから。
余談ですが、下のユーチューブで紹介されていたBoiler Roomでのライブが堪らんので、そちらも合わせて聴いてみると最高かと思います。
どうやらアルバムのリリース前に少数のファンを前にDJセットでニューアルバムの曲含め披露したとのことで、テンション感、空気感含め、最高のセットになっている気がします。
これは何となく久々にCDで欲しいなと思ってしまうのはサウンドのエッジーな部分から想起させられるのでしょうか。
では。
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