『鎌倉ロマンスLight back〜鎌倉まんだら堂やぐら群編Ⅰ〜』
年始以来写真を撮りに行っていないのが驚きだったわけですが、最近は写真欲も戻りつつありまして。
ということでいざ”鎌倉”へ。
観光地であるが観光地として楽しみたいわけでも無い。
ただ疲れた日常にちょっとした旅情も味わいつつ、ゆるりと散歩でもしてみたい。そんな感じで鎌倉にしたわけですが、出だしから友人が電車の遅延により、遅れてのスタート。
まあこんなこともありますよ。
今回鎌倉に決めてからたまたまSNSで流れてきて気になっていた場所、それが「まんだら堂やぐら群」というところ。
これが鎌倉駅から徒歩圏に存在するのかというのも驚きだったんですが、何よりこのビジュアルが見てみたかった。
目的地を見つけたことで、俄然意気揚々なわけですが、そこまでふらふらと散策しながら、向かいました。
出発は先の事情により鎌倉駅を9時半過ぎにスタート。
そこからマップの方向のみを頼りに適当に。
なるべく大通りから入った道を散策したく、一本入ったのですが、それだけで既に閑静な住宅街へ。
高級というよりも古き良きといったような趣ある道が多いこと。
小川沿いの住宅を歩きこの反射した光の美しいことよ。
毎回自分なりにテーマ性をもって勝手に撮っているわけですが、今回は”冬の燦燦たる光”というのがまず浮かびまして。
快晴の中、凛とした寒さが無性に心地良く、目いっぱいに光を捉えたかったのでそんな写真を意識してみました。
話は逸れましたがこの景色も紅葉の名残と満たされた光がやけに美しく、雰囲気と静寂さの調和に惹かれまして。12月だというのにまだ紅葉が残っているのも驚きでした。
照らされる面があれば影も生き、空の青さと補色の滑らかな壁面になんとも惹かれる。
花びらに当たる日と透かし出される透明感。
ふと道を曲がり、見上げると太陽と煙突の眩しい限りのバランス。破綻したハイライトさえも愛しく思えてくる。というか今回は破綻させていきたい。
まるで片田舎の一風景のようなトタン塀と住居、トタンのカラーリングと木々の彩り豊かな木漏れ日。これもまた壁面を飛ばしてフレッシュな様相は狙い通り。
この流れのまま、雰囲気を崩さない空からのブルーグラデーションと些かの退廃感。
まるで異国への誘いを思わせるトンネル。
ここまでくれば目的地まではもう少し・・・のはずだったんですが、中々近くて近づけない。
それが何故なのかはこの時の我々は知る由もないのです。
つづく。