「ククレジャのプレス攻撃とサカの奮闘『アーセナルvsチェルシー』」
相手はチェルシー。最近の試合で調子を上げてきていたとはいえ、そこまでじゃないのではと思っていたら大間違いでした。
アーセナルも前節シティ戦にも勝ち、調子が悪いことは無いので問題ないかと思っていたんですが、蓋を開けてみればペースは完全にチェルシー。
スタメンを見ても思いましたし、ベンチを見てもチェルシーの選手層は豪華過ぎるんですよ。しかも出ている選手も全然悪くないじゃないですか。むしろ良い。スタジアムの雰囲気含め、終始熱量はチェルシーペース。
監督がポチェに変わって、少しづつ前進しているのを間違いなく感じましたね。
スターリングも調子を戻してきていて、キレっキレだったのは言うまでも無いですし、パーマーもあんないい選手だったとは。
隙が無いというか、21歳であの存在感としたたかさを見れば、技術に裏付けされたポテンシャルを感じます。怖い怖い。
アーセナルに関しては、シティ戦同様、ジョルジをアンカーにおいた形で、ライスを一列上げてスタンバイ。これが裏目というか、ライスも下りてきたり、チェンコが外に張っているけど中盤が渋滞したりと、全体的に重たい印象になってしまいましたね。
前半と後半でこうもスタッツが変わるかという感じではあったんですが、それでもチェルシーは強かった。ちなみに↓右がアーセナル
正直ね、前半は特にこれといったプレーも無かったんですよ、少しは「おっ」というプレーもあったものの、別に通常のアーセナルであればそこまで驚きは無いような程度のもの。
むしろちょっとしたミスやズレが目立った印象で、特にサカが完全に抑えられていたのが痛かった。
その要因としてククレジャですよね。
チェルシーはチーム自体の強度も高かったんですが、ククレジャのテンションとプレス強度は異常な気迫でした。
それでもサカのスタッツを見るとバチバチにやり合っているんですけどね。
どんだけデュエルしてるんだよっていう。しかも最後には勝つっていう。漫画みたいな結末まで用意して。
逆サイドのマルティネッリもグストに消されてましたし、とにかくチェルシーの両SBが良かったですね。
後半に入ってからは選手交代もあり、ライスがアンカーに移動し、そこからはそこまで悪くない印象になったんですが特段良いというわけではなく、いまいちパッとはしない状況が続きました。
でも、あのライスのインターセプトからのゴールシーンは痺れましたね。色々とよく見えてますし、判断、精度共に申し分ない。
自身でもベッカムを参考にしたと言っているんですが、確かに参考になっている。
「みんながベッカムのドキュメンタリーのことを話していて、昨晩初めて見たんだ。最初の2、3クリップはウィンブルドン戦で、彼がハーフウェイラインからゴールを決めたシーンだった。そこから多くのことを学んだよ。そして今日、初めてシュートを決めた。シュートを打ち続ければ得点につながる。今見返してみたけど、素晴らしいフィニッシュだったね」
もう少し前線での振る舞いをブラッシュアップすることが出来れば、マジでスーパーな選手になれる気がします。相手ボックス内などでの対応や判断はジャカの方が的確だったような気もするので、そこがクリアされれば一層輝けるかと。
トロサールはやはり交代での出場と相性が良いですね。マジで仕事人。
的確に自分の仕事を職人のようにこなす。あのゴールシーンは全てが完璧でしたから。走り込みから、判断、アウトでの流し込み。
そこへのサカのアシストっていうのも良いじゃないですか。ククレジャに苦しめながらも最後は越えていくっていう。
試合自体のアーセナルサイドから観た面白みはそこまである試合展開ではありませんでしたが、負け無しという結果を踏まえると、この試合も苦しみながら同点まで持ち込んだのはなによりです。
次は気持ち良く勝って欲しいな。
では。