以前によくあった前後半の熱量の違いを感じた試合だったような。
お互い負け無しでのノースロンドンダービー。
期待するなという方が無理なわけですが、相手も好調なわけで、それでもホームエミレーツにおいてはこちらに分がある一戦。
前半はその期待通りというか、相手のミスによるゴールではあったものの、それを誘発したのは紛れも無い実力。
まず13分、サカからジェズスへのパス、そしてシュートの流れは決まらなかったものの完璧な崩し。
そんな13分にもあった空中パスが16分にも炸裂し、視野の広さと技術の高さを再認識。
18分にあったサリバのターンも落ち着いてましたね。
25分にあったホワイトのオーバーラップも抜群で、あれがあったからこそサカがカットインする余地が生まれ、結果としてゴールに繋がったなと。
29分にあったビエイラのプレーも昨季であれば切り返してマイナスへのパスだったところ、今季はそこからの強引なクロスという積極性。この辺のプレーにも昨季との違いを感じさせます。
正GKがラムちゃんからラヤに変わってしまっているようで感慨深い部分もあることながら、37分、アーセナルで初めて観た半端ないブロック。あれに反応できるのは素晴らしいですね。足元だけじゃなくこういう部分もやはり技術があったのかと思い知らされた瞬間でした。
そして41分。マディソンからソンへのパスからのゴールはあの二人の神がかった連携に撃沈。
そして後半へ。
80~82分でのサリバの奪取を観てもやはりこの男の対人は想像以上に効いている。86分にあった素早い戻りも尋常じゃないスピードでしたからね。
そして91分、サカのフェイクからのシュートのエグさよ。惜しくも枠外でしたが、抑えて打つ技術というのは確実に精度が上がってきているなと。
とまあこんな感じだったんですが、強くなったトッテナムとはいえ、ケインがいない感じが、なんか物足りないというか。象徴的な選手が抜けるとこういう風に感じるものなんですかね。
それにしてもサカは凄い。
守備にここまで献身的かつ、戦えて、攻撃時も結果を残すってどういうことですか。成長が止まらないサカですが、怪我だけが心配なところ。
そして今回気になったのがなぜハヴァーツの交代時にスミスロウを入れなかったのか。
まあスタッツを見ても別にハヴァーツがそこまで悪い印象は無いんですが、インパクトが弱いと言いますか。ダービーの熱量も無かった気がするんですよね。
守備面に関しては良いけど、攻撃時にあと一歩欠けるというか。惜しいシーンもあったんですが、ふかしてしまったり、決めきれず。
左でのジェズスとの関係性もいまいちパッとしなかったですし。
となればスミスロウ投入しても良かったのになと。
実際アディショナルでスミスロウを投入してからも短いながら悪くはなかった気がしますし。
ライス交代も痛かったですね。
それまで特に守備時に防波堤となっていただけに、ジョルジに変わってからはフィルター機能が落ちたような。
ちょっと全体的な交代のタイミングにせよ、采配にせよ、いまいち起爆剤にならなかったなというのが率直な印象でした。
その意味では全体としても前半はさておき、後半はダービーという感じが薄かったのも影響しているのかもしれませんね。
やっぱり気持ちあってこそ。観ていても伝わってくる熱量があればこそ試合自体も楽しめるわけですから。ウーデは試合後に一人かなり悔しがっていたようですし、相変わらず一人鼓舞していた感じはありましたからね。マルティネッリやジャカといった熱ある仲間がいればまた変わったのかもしれません。
それにしても怪我人が多い。マルティネッリ、パーティ、ティンバー、ライス、(サカ)。層が厚くなりはしたがCLやらカップ戦やら控えていると考えると先が思いやられます。
では。