今回は久々の名盤紹介。
『幻の名盤”CURRENT by riddim saunter”多様なジャンルの融合が織り成す究極のポップサウンド』
男性6人組グループのデビュー・アルバム。話題となりつつもすでに廃盤となっているシングル曲なども含めた13曲を収録。
まずもってアルバムの構成、曲の並びがこれ以上に無いくらい素晴らしい。
なんだろう、最近のアルバムにはあまり見られないようなゆとりと展開。イントロに始まり、アウトロで終わるというのもそうだし、そういった音源まで抜かりない。
アルバムが出たのが2005年、当時の空気感からするとミクスチャーや英語詞、そういったものが流行っていた気がするんですよね。その中にあって、英語と日本語のシームレスさ、楽器の音色と多彩なメロディなんかも含め、とにかく色付けがポップでダンサブル。
今でこそ、音色の多彩さを売りにしたバンドも多いと思うんですが、これだけポップに上手く味付けされ、かつアルバムに捨て曲が無いというのも珍しい気が。
しかも曲ごとのテイストやジャンルが全然異なっている点も面白い。それでいて全曲に通底したらしさを感じるというのもこのバンドならでは。
一つにはボーカルの声質、ホーン等の使い方なんかから感じるものがあるんでしょうけど、とにかく元気が出て、幸せな気持ちになる。
41分ながらもっとコンパクトなんじゃないかと感じてしまうほど、あっという間の感覚も。聴き心地の良さで言うと自分の中でもかなり上位に上がる気がするアルバム。
出音の良さもそう感じさせる要因なんでしょうけど、キャッチーで抜けが良く、音そのものから幸福感を感じられるんですよね。
一押しの一曲はM2。『MUSIC BY.』。音域の広さ、特に高音の抜けがよく、マジでトリップできる。曲始めでの音階を上がっていくボーカルの突き抜け具合が最高です。
それからメロディとボーカルの親和性が高いM4、サンバやラテン的なビートにパンキッシュなサウンドのM5、そこからM6への繋ぎも良く練られている。そして、音の装飾バランスが素晴らしいM11、ホーンセクションの使い方が上手いM12。
まあ捨て曲無いんですよ。これからの時期にもピッタリだと思うので、是非ドライブなんかで聴いてもらいたいですね。
では。