熱量が全て。
「疾風スプリンター」
香港発のプロ・ロードレース映画『疾風スプリンター』日本版予告編
「クリミナル・アフェア 魔警」「激戦 ハート・オブ・ファイト」などで知られる香港アクションの人気監督ダンテ・ラムが、自転車ロードレースの世界を舞台にプロ選手たちの夢と友情、栄光と挫折を描いたスポーツドラマ。
エースのジウォン率いる自転車ロードレースの強豪「チーム・ラディアント」にアシストとして所属することになったミンとティエンは、互いに切磋琢磨しながら友情を深め、チームの主力選手に成長していく。ライバルチームの妨害にも屈することなく台湾各地で連戦を繰り広げる彼らだったが、チームが資金難に陥ったことから、ジウォン、ミン、ティエンの3人はそれぞれ別のチームに移籍し、ライバルとして競い合うことになる。
人気K-POPグループ「SUPER JUNIOR」のチェ・シウォンがジウォン役、「激戦 ハート・オブ・ファイト」でもラム監督と組んだエディ・ポンがミン役、「サンザシの樹の下で」のショーン・ドウがティエン役をそれぞれ演じた。2015年・第28回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門では「破風」のタイトルで上映された。
とにかく圧巻の一言。
ロードバイクレースの見方がわからないならまずこれを観れば間違いない。
正直色々と実際と異なるところや粗もあるかもしれないけど、それを凌駕する熱量と興奮。スポーツにあるべき、見方以前の感覚がここにはある。
物語上の実レースのテンポ感、躍動感も然ることながら、脚本自体もしっかりしており、王道のところは網羅されているので、ヒューマンドラマとしても楽しめるし、単純にアクション映画に近い感覚でも楽しめる。年を重ね、忘れていた熱量も呼び起されるし、本当に友情っていいなって思える作品でした。
ダンテラムらしい演出も随所に観られたし、飽きさせない作りなのも非常に好感持てました。
何かに打ち込む、それもフェアなスポーツのようなもので見せられると、それ自体に魅せられます。
毎年箱根駅伝は欠かさず観ているのですが、それに通じるものもあり、対戦相手を労い、仲間を信じ、繋げていく感覚。そこに感動と興奮を覚えることを痛感しました。
自分自身も生きている以上何かの証を残さないといけないなと改めて思わされた作品で、新年早々かなりいいパンチを受けた格好です。