重要なのは過程ではなくて結果なのかもしれない。
「サバービア」
リチャード・リンクレイターの長編デビュー作など日本未公開映画を無料上映
コンビニとだだっ広い駐車場完備のモールがあるだけで他に何も無いテキサス州オースティン郊外。
大学を中退し実家(の車庫)で暮らす自称“作家志望”のニート、いつも悪ノリしてバカっぽく振舞うフリーター、脱地元・都会デビューを漠然と夢見る女子ら5人組。
遊ぶ所も無いこの街ではコンビニ前にたむろしダベるしかない。だが今夜はそこに、地元を出てミュージシャンとして成功した昔の仲間がツアーついでに帰ってきて加わり…。
日本では未公開、DVD化もしていない作品だったので諦めていたんですが、東京藝大で無料上映されると知り、行ってきました。
前評判では最低評価だったのですが、自分の眼で確認したくて気になっておりました。
リンクレイターといえば、時間軸のコントロールであるとか、映画自体を展開する物語のフォーカシング、サントラのチョイスなどが素晴らしい監督ですが、本作でもその辺は相変わらず良かったです。
映画自体は一夜を描いたもので、音楽もソニックユースが手掛けており、その感じはかなり良いです。
ストーリーは正直何も起きない(最後にちょっとしたどんでん返しはあるけど)し、単調な演出ばかり。それでもこれくらいの年齢の時を切り取るとリアルはこんな感じなんだろうなといったところは感じるし、時折ハッとさせられるセリフも垣間見えた。
あの当時思っていた世界に対する感覚なんて想像と幻想だったことに気付かされるし、それが必要だったこともわかる。
同時にあの時思い、考えていたことよりも、実際に動き、行動し起きた結果が最も重要だったことにも気づかされる。
結局何かを思う事よりも、どう行動し、どうなったかが重要なんだなと改めて思わされた。
ただ忘れちゃいけないこともあって、当時の無駄かもしれないあの時間は必要だったということ。
青春の何もない、そういうありふれた日常を描いた作品があってもいいように思う。そんな作品でした。
とにかく観れて良かった。 たまたまツイッターでチェックしてなかったら気付かなかったですし。
最近は未公開映画や爆音上映も気になるところです。次は爆音上映か?
とりあえずリンクレイター作品のサントラは良いですね。
- アーティスト: サントラ,バットホール・サーファーズ,ソニック・ユース,フレーミング・リップス,サーストン・ムーア,ジーン・ピットニー,エラスティカ,ガールズ・アゲインスト・ボーイズ,ベック,U.N.K.L.E,ボス・ホッグ
- 出版社/メーカー: MCAビクター
- 発売日: 1997/03/21
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