なんとなくエドワードノートン出演の映画が観たくなり、この映画をチョイス。
DVD等のパッケージからして、内容がやばそうな感じは伝わるでしょうか。
ファイトクラブの時から凄味のある演技が印象深かったが、本作での凄味はそれを超えておりました。
本作を簡単に説明すると、「ネオナチのリーダーとして君臨している主人公(エドワードノートン)がある日事件を起こします。それを契機に葛藤し、現実と直面していく物語」
ある事件の前後でエドワードノートンは別人のような演技をしており、本当に同一人物かと思うほど。それほどに演技の幅がある俳優なんだと再認識させられます。内容は置いといて、正直それだけでも観る価値ありです。
ミニシアター系全盛期の映画とあって、内容としてもコア向けの過激な内容だし、映像の印象もどことなくおしゃれ。個人的にその時代の映画の雰囲気は好きなので、一気に引き込まれました。
作中で、過去はモノクロないし単色の映像になっており、現在はカラー映像。ある種のフィルターを通して観ている、客観的な感じ。この辺の洒落た演出も、分かり易くて好きです。
この映画を見終えて感じたこと、それは「自分の生き方は他人による影響を強く受けるが、決めるのは自分だ」ということ。これは今の社会でも同じだけれど、言ってしまえば簡単なこと。これを主人公演じるノートンは演技で完璧に表現していた点に、凄味を感じたのかもしれない。
自分が望んでいるつもりのこと。それらは本当に望んでいるのか、行動は伴っているのか、実は希望的観測に過ぎないんじゃないか。
色々と自分に当てはめて考えさせられる映画でした。これもノートンの演技力によるところが大きいのかもしれませんが。
まあそういったことを抜きにしても純粋に楽しめる映画だと思います。