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2024年映画館で観た映画ベスト5

『2024年映画館で観た映画ベスト5』

2024年に映画館で観た映画で面白かったものを順不同で、今年は5つ。

基準としては映画そのものの面白さは然ることながら、それ以上に自分への響きであったり、印象の残像の濃いものであったり生活や思考への影響の色濃いものを中心にセレクト。

まず『ザ・バイクライダーズ』

現代的でない主題をあえて現代的にリフォームし、現代にもカッコ良く映るオースティン・バトラーのライダー姿がとにかくバチくそにキマっている。

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続いて『インターステラー

公開時に観たシネコンサイズで得られなかった極上の体験がIMAXにはあった。さらに自分自身も映画への見識が深まったこともあり、こんなに良い映画だという再認識を深めた作品。

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そして『クルージング』

なぜか強烈に惹かれて観に行ったものの、ここまで内容も衝撃的かつセンセーショナルだとは。ドギツさと同居した生々しさが鑑賞後も残り、ハードゲイを通して価値観を大きく揺さぶられた作品。

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次は『DUNE PART2』

2024年映画館で最も鑑賞し、映像と世界への没入にのめり込んだ作品。至福の映像体験を通してドゥニ・ヴィルヌーブ監督の才能を再認識した。DUNE自体をより知ろうと思ったのも本作があればこそ。

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最後が『哀れなるものたち』

混沌とした世界と映像。ヨルゴス・ランティモス監督の癖になる味付けが成された独特の世界が劇薬的にハマる。サントラの不可思議さも印象的で、とにかく観てもらうのが一番。そんな奇天烈な一本。

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気が付けば邦画が無いという結果に。観てるはずなのに何故だか残らなかった。

さあ今年はどういった映画ライフになるのか

では。

『陪審員2番』──クリント・イーストウッドが描く真実と正義の狭間

陪審員2番』

ポスター画像


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許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」のクリント・イーストウッドが、94歳を迎えた2024年に発表した監督作。ある殺人事件に関する裁判で陪審員をすることになった主人公が、思いがけないかたちで事件とのかかわりが明らかになり、煩悶する姿を描いた法廷ミステリー。

ジャスティン・ケンプは雨の夜に車を運転中、何かをひいてしまうが、車から出て確認しても周囲には何もなかった。その後、ジャスティンは、恋人を殺害した容疑で殺人罪に問われた男の裁判で陪審員を務めることになる。しかし、やがて思いがけないかたちで彼自身が事件の当事者となり、被告を有罪にするか釈放するか、深刻なジレンマに陥ることになる。

「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のニコラス・ホルトが主人公ジャスティンを演じるほか、「ヘレディタリー 継承」のトニ・コレット、「セッション」のJ・K・シモンズ、「24 TWENTY FOUR」のキーファー・サザーランドらが共演。陪審員のひとりとして、リアリティ番組テラスハウス」などに出演した日本人俳優の福山智可子も出演している。

イーストウッド作品にして日本での劇場公開はなし。

何故公開されないのかというところではありますが、作品としてのクオリティはさすがイーストウッド

法廷サスペンスというと個人的に直近では『シカゴ7裁判』が印象的だったのですが、ある意味でワンシチュエーションものになり、単調でつまらなくなる可能性があるんですよね。

その意味でいうと『シカゴ7裁判』の持っていき方は上手かった。

テンポの付け方、サウンドによる強弱、アクションさながらに法廷劇を見せてしまうというのは独特な発想で全く飽きずに観られたわけです。

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そして本作。114分とわりと長めの上映時間だったのですが、こちらもまたあっという間の体感時間。

先に書いた『シカゴ7裁判』のようなスリリングさ、テンポの良さとは違う老齢の巨匠が撮る法廷劇。

スローなテンポの中にあって物語上の起伏を設け、会話劇を徐々に満たしていく感じ。

これが効いていました。

ただ、冒頭から少々気になってしまったところもありまして、それが画作りの部分。

あえてなのか、室内、屋外問わず、なんかチープさの残るようなドラマ的な画作り。これが意図してなのか、予算的なものなのかわかりませんが、最後まで疑問符が残る違和感ではありました。

ですが、物語の内容としてはこんなに単調でいてもなぜか抜群に面白い。

勢いで押し切るわけでもなく、陪審員ならではの「本日はここまで」という区切りが絶妙に機能している。終始続く緊張感を弛緩させ、自分だったらという思考の間を作り込むような作り。

検事、弁護士、証人、陪審員、遺族、被害者、被告、それぞれの視点からまんべんなく捉えられており、余白を残した構成と、間の演出がとにかく見事。

どちらも満たすにはこれくらいのバランスしか無いよなと鑑賞後に思うのは簡単なことながら、それを監督が思考として体現するレベルの高さよ。

序盤での事件における被害者の画を躊躇なく見せるところなどは遠慮がなく、この映画はそうした事実と真実の客観性の証明であり、忖度なしの現実を突きつけるぞという意思すら感じました。

物語の中核にあるテーマも現代を忠実に捉えており、その多面性をここまで纏まり良く映画にできるというのが本当に素晴らしい手腕ですよ。

真実と正義というのは似て非なるもので、どちらにも必ず主観が入り込み、唯一のそれは存在し得ない。

冒頭の画だけでそれを語るのもにくい演出ですよね。

そしてラストの終わりを見た時にさらになるほどなと思わされる部分があるわけですよ。

映画が終わっても、我々の物語は永遠と続くわけで、真実と正義も時を経て形を変えていく。

トニ・コレットが最後のシーンで緑のジャケットを着ていたのを見て、緑が想起させる再生や新芽のイメージ。

つまり何かがねじれ、概念が変わり、何かを見失うことがあっても、目指すものがブレなければ、それらは常に新たなる息吹として作用し得る。

そんなトニ・コレット側の印象とまた別のフレームにあるジャスティンand妻。

こちらからの視点でみると救いとも取れるようでいて、犯したことの真実性、取り返しのつかない事柄に対するところもあり、冒頭でのシーンが円環として想起される。

この相反する行動を鑑みつつ、それでも希望にも似た願いを感じずにはいられないというのが生きる上での糧にも通じるところではないでしょうか。

何より、それをイーストウッドが描くというところがたまらないじゃないですか。

劇場でなくとも観る価値はある作品なのは間違いないでしょう。

では。

『夢印』で描かれるルーヴル美術館と浦沢直樹の異色の世界

『夢印 (ビッグコミックススペシャル) 』

世界騒然!浦沢直樹氏『夢印-MUJIRUSHI-』通常版&豪華版発売 | 小学館

浦沢直樹×ルーヴル美術館プロジェクト!!

ある一つの家族。

ある一枚の絵。

ある一人の謎の男。


多大な借金を負った父と娘が、藁をもつかむ気持ちで訪れた古い館。
看板には“仏研”と書かれている……
館内の暗がりを親子が歩き進むと、一人の男が静かに座っていた。
その男は初対面の親子に告げた。
「夢を見る人にしか、ルーヴルから美術品を拝借した話なんて、してあげないざんす」と………“ざんす”?

世界騒然。浦沢直樹、最新作!!!

【編集担当からのおすすめ情報】
今から4年あまり前、2014年頃にルーヴル美術館から浦沢直樹氏に漫画作品の執筆依頼がありました。ルーヴルは漫画を「第9番目の芸術」と認め、ルーヴル×漫画の共同プロジェクトを企画していたのです。浦沢氏は当時抱えていた連載作品で忙しく、長いことその企画に取りかかることができませんでした。その詳しい経緯は、単行本『夢印』豪華版の浦沢氏のあとがきに詳しく書かれてありますが、「9番目の芸術」としてではなく「日本漫画」として描く。漫画は、漫画であって、より自由で、馬鹿馬鹿しくて、美しい。果たして、浦沢直樹氏が出した答えは、「イヤミ」を主人公にするというものでした。赤塚不二夫先生の生み出した『おそ松くん』のキャラクター「イヤミ」。今も東京のどこかに生きていて、日本、フランス、世界の壮大なドラマのうねりを生み出す中心となる。浦沢直樹氏が生み出す「日本漫画」の自由、馬鹿馬鹿しさ、美しさに、是非、酔いしれてください。

漫画が漫画であってそれが良いというのは正にその通りで、芸術的な観点や考察、作品に向けられる敷居の高さが目立ってきている今日において、こうした作品は気を抜いて楽しめる。

とはいえ浦沢氏による作画が引き込みのフックとして機能しているのは間違いないですし、”らしさ”の残るスリリングさとミステリアスさの混在する、物語、構成には不思議な魅力も詰まっている。

ここまで纏まりよく、日本とフランス、人物達の関係性を描くというのは本当に凄い。

コマ割りのスリリングさ、クロージングの巧みさで、絶妙なテンポ感を出すのも浦沢氏ならでは。

別にすべての作品がそういうわけでないのに、SF味があるような雰囲気というのはどこから漂うのでしょうか。

本作も現代を描いているような趣はありつつも、どこかしら近未来のような印象を受けるところもある。

画のタッチや物語の印象からそうした雰囲気を感じるのでしょうが、その辺も好きなんですよね。

時折無性に欲するような。

物語のたたみ方とユーモアのバランスも丁度いいんですよ。

特にユーモアの部分に関してはこれといっておかしなことを言っているわけではなく、物語が脇道にそれるような人物、演出から、そうしたちょっとした緩さを引き出すような巧妙さ。

張り詰めたストーリーでも弛緩させるような語り口。

かすみという女の子をメインに据えたのもバランスが取れてるんですよね。

大人びていて、父親以上にしっかりしている。物語の仲裁に入るような位置付けと存在感がハマり役。物語が少しソリッドになりそうなところに対して巧みに効いてくるんですよね。

しかも今にしてみると本作で登場するダンカン。確実にトランプ大統領のそれでして、今まさに再選した世界線で見ると見え方が変わってくる。

皮肉でもあり、ムーブメントの違いを感じ取れるような世相の雰囲気。

漫画だからできる表現なのかなと思うとそれもまた一興。

赤塚不二夫のイヤミを据えているブラックジョークさ込みで良きまとまりに着地しているのではないでしょうか。

ルーブルからここまでのことを着想し、漫画として良き塩梅で描き切る。

短編かつ浦沢氏の手腕ならではじゃないでしょうか

では。

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『アーセナルvsブライトン』疲労と課題が浮き彫りに―救世主ヌワネリの輝きもあるよ

アーセナルvsブライトン』

4ジェズス良い抜け出しやな
9ジョルジらしさ
15メリーノのポジショニングからのヌワネリの個
40こういう時のサリバのケア
41ジェズスのこの動き好き、体の当て方
42これまた上手いなサリバ
46今の体の入れ方は良い、カラフィオーリ

71サーモンのこのランニングは良い

何故か強度の落ちてしまった試合。この時期特有のあれなのか。

先発からウーデ、サカを欠いた試合となりましたが、個人的に一番大きかったのが実は右SBを欠いたことだったんじゃないのかと。

つまりはティンバー。

ホワイトがいればまた別だったんでしょうが、正職のSBが不在というのが結果として苦しんだ要因だった気もしております。

別段トーマスが悪かったわけでも無いんですよ。

ただ、どうしてもトーマスだと攻撃時の連動性、押し上げ、追い越し、足元、その辺のところにおいて相手陣内でのドライブ力に欠けてくるわけですよ。

守備時のトランジションにおいてもスピード面でミスマッチが起きることも多いわけで。

それにより結果としてライスの意識が後ろに引っ張られたり、ヌワネリも戻る意識が残ったりとどうしても後ろの意識が残ってしまう。

とはいえそれでも前半はヌワネリがいたことで打開できる局面が何度かありましたし、実際にゴールまで決めている。

あれは素晴らしかった。単独での落ち着いたシュート。相手DFとGKの位置をよく見た技アリの一本。ボールの持ち方も良かったですね。

後半からそんなヌワネリが交代してしまったことで入ったのがマルティネッリだったんですが、トーマスとの連携でいうと少しタイプが違うのかなと。

単騎突破が魅力のマルティネッリに対し、もう少し積極的に絡んでいけるSBでないと、本当に単騎になってしまうという。

これも正職のSBでないと難しいから仕方がない部分でもあるんですけどね。

そんな中、メリーノとライスの中盤は悪くなかった。というかもう数試合見てみたいくらい。

ウーデが欠けることでアイデアや展開、守備時の潰しの連動性などについて、落ちる部分もありますが、それでも関係性が良かったですし、面白みもあるなと。

実際キーパス、ビッグチャンスクリエイトも多く、何より迫力がありますよね。制圧にしてもビルドアップにしても。

二人共身長188cmありますし、それであの機動力ですから。

いずれにせよ全体としてバシッとハマらなかったなぁというのが正直なところで、ウーデが入ってからも結局上手くいってる感じでは無かったので中2日の疲れだと思いたい。

一方で、首位との差を考えてもドローでは厳しいわけで、今後、今いるメンバーでどのように立て直すのか、ここからが正念場。

ですが、この展開、アーセナルらしくて嫌いじゃないと思ってしまう自分もいるわけで。

それでは。

ジェズス復活とマルティネッリの奮闘!『アーセナルvsブレントフォード』の熱戦

明けましておめでとうございます。

良き年明け、良き勝利となりましたね。

アーセナルvsブレントフォード

6ヌワネリあそこにピンポイントで入れる嗅覚
27ウーデもヌワネリもボディバランスどうなってるん
47打点高っメリーノ

51サリバ上手く手を使えてるな
54アウトでこういうパスも出せるってウーデ
59ジェズスのフィーリングの良さ確認
62いい狙い
72トーマスのプレス早いし強い

サカが2ヶ月ほど不在の可能性がある中、今のスカッドは厚みも増し、形も見えてきている気もするこの頃。

攻撃時のサイドを見てもこの試合は均等な感じで、適度に両サイドから攻撃出来るような仕組みも出来てきているからでしょう。

ウーデがかなり両サイドに顔を出し、流動的に動いていたこともあるかとは思いますが、メリーノもマルティネッリとの相性が良く、カラフィオーリも絡むこの左サイドはこのメンバーで何度か見たいなと思わされる。

メリーノとカラフィオーリが入ると高さも一気に上がりますしね。

正直ブレントフォードの1点目はしょうがないかと。

カラフィオーリの背後を通るパス、対応が間に合ったものの、あの状況からのニア狙い。そしてラヤは死角という状況。

あれはムベウモの技ありでした。

その後は後半序盤で2得点取れたのも大きかった。

これで相手の芽を摘みましたからね。

改めてジェズスの復調も感じました。

これはもう完全に復活と言っていいでしょう。それくらいに調子の良さを感じさせるプレーぶり。

スペースを効果的に利用し、ポジションの取り方もさすがFWと言えるものがある。加えてディフェンス、おりてのポストプレーなども得意なこともあってか、以前から欲しかった得点が入るようになった今、ハヴァさんと良き関係が気付けるんじゃないでしょうか。

何より今のジェズスはフィーリングが良い。

オンターゲット、さらにドリブル突破を見ても調子の良さ、感覚の良さが伺える。

その意味ではマルティネッリも得点が戻ってきた。

彼はとにかく頑張るわけですよ。

貪欲な姿勢がスタッツにもよく出ており、キーパスはチームNo1ですしデュエルもさぼらない。ゴールが決まるようになればというところがジェズス同様で、これが決まりだしているというのがここ数試合なんですよね。

これは復調あるぞという兆しを証明してほしいところです。

ここから激動の1月がスタート。

次節ブライトン戦をどういうスカッドで戦うのか。楽しみなところです。

では。